IKIGAIヴェン図を作ってみよう

あまり深く考えずに、まず自分で作ってみてください。

IKIGAIヴェン図は、生きがいやキャリアを考えるフレームワークとして、海外の書籍やSNSで広く知られるようになりました。四つの円が重なった、あの図を見たことがある方も多いと思います。

• 好きなこと

• 得意なこと

• 世界（だれか）が求めていること

• お金をいただけること

この４つが重なるところが「IKIGAI」だと言われています。

紙と筆記用具があれば、すぐに作業にかかれます。
図にしなくともいいのです。箇条書きでもだいじょうぶ。

きれいに全部の項目を埋めなければならない。
一つの答えにまとめなければならない。
仕事や収入に直結させなければならない。

そういった考えが脳裏をよぎるかもしれませんが、
そうする必要はありません。

このヴェン図、または箇条書きは、完成させるためのものではなく、
自分の考えや感覚をならべてみるための道具だからです。

使い方はシンプルで構いません。

「好きなこと」にいちいち理由はいりません。
人に説明できなくても、うまく言葉にならなくてもいいんです。

「得意なこと」も、プロレベルである必要はありません。
人より楽にできてしまうこと、人から頼まれることが多いこと、
そんな感じで大丈夫です。

「世界が求めていること」は、社会全体を考えなくてOK。
これまで誰かに頼まれたこと、そして感謝されたこと、
ごく身近なところから拾っていきましょう。

「お金をいただけること」に関しては、
過去に実際にもらった経験だけでなく、
「もしかしたら、こういうカタチなら価値になるかもしれない」
というアイデアだけでも十分です。

そして、「空欄」があっても、気にしない気にしない

ヴェン図を作ってみて、
「これが私のIKIGAIだ！」ってすっきり感じられる人もいることでしょう。

一方で、
「なんだか、しっくりこない」
「中心に何を書けばいいのかわからない」
「これを生きがいと言われると、違和感しかない」

そう感じる人もいらっしゃることでしょう。

でも、その感覚は「失敗」ではないのです。

むしろ、その違和感こそが大切なのです。

どの項目が書きにくかったのか？
どこで思考や手が止まってしまったのか？
なぜ中心が空っぽになっちゃったのか？

そこには、あなたなりの価値観や、
まだ言葉になっていない大事な感覚が見え隠れしているのです。

IKIGAIヴェン図は、
答えを一気に導き出すものではなく、
あなた自身がどこで立ち止まるのかを知るための道具なのです。

私のキャリアコーチングのセッションは、
この「しっくりこなさ」をいっしょに解消するためのもの。

ヴェン図を一気に完成させることが目的ではありません。
なぜ違和感を覚えたのか？
なぜ言葉にならないのか？

その背景にある、あなただけの経験や物語を、
丁寧に紐解いていく時間です。

だから、もしあなたが今、
IKIGAIヴェン図を前にして立ち止まっているなら、
それは十分に意味のある所まで来ている証拠です。

まずは、自分でやってみてください。
そして、
「ここがどうしてもひっかかる」
「ひとりでは整理できない」
そう感じた時に、コーチングという選択肢があればいいんじゃないかと思っています。

IKIGAIヴェン図は、
あなたの生きがい（生きる目的）を決めるためのテストではありません。

自分の感覚に、どこまで正直になれているか。
どこで無理をしているか。

それを自分のペースで映し出す、ひとつの鏡です。

その鏡の前で立ち止まったとき、
必要であれば、一緒に考えましょう。